子どもが集団生活をしていると、どうしても起こるのが「子ども同士のトラブル」。
「お友達に叩かれた」
「押されて転んだ」
「おもちゃを取られた」
など、保護者としても気になることがありますよね。
実は、保育園と幼稚園では、子ども同士のトラブルが起きたときの保護者への伝え方に違いを感じることがあります。
私はこれまで保育士と幼稚園教諭の両方を経験してきました。
今回は、私がそれぞれの現場で経験した「子ども同士のトラブルへの対応の違い」についてお話しします。
※園によって対応や考え方は異なります。ここでは、私が実際に経験した園での対応について紹介します。
保育園で経験したトラブル対応
私が保育士として働いていた園では、子ども同士のトラブルがあった場合、基本的に被害を受けた側の保護者に事実を伝えるという対応でした。
一方で、トラブルの相手となった子どもの名前や、相手の保護者については伝えません。
たとえ子ども同士で名前が分かっていたとしても、園から「○○ちゃんがしました」と伝えることはありませんでした。
保護者からすると、「相手が誰なのか知りたい」と思うこともあるかもしれません。
でも、園としては、誰かを責めることよりも、まずは園で起きた出来事として責任を持って対応するという考え方でした。
なぜ相手の保護者には伝えないの?
保育園で私が経験した対応では、トラブルが起きたこと自体を「子ども同士の問題」としてだけではなく、集団生活の中で起きたことを止められなかった園側の責任として捉えていました。
もちろん、子どもが故意に相手を傷つけようとしていたとは限りません。
まだ言葉でうまく気持ちを伝えられなかったり、感情をコントロールすることが難しかったりする年齢では、手が出てしまうこともあります。
そのため、
「○○ちゃんにやられました」
と相手を特定する形で保護者に伝えるのではなく、
「園でこのようなことがありました」
と、園で起きた出来事として対応していました。
幼稚園で経験した対応
一方、幼稚園で子ども同士のトラブルに関わる中では、少し違った対応をすることがあります。
まずは、トラブルに関わったそれぞれの子どもから話を聞きます。
「何があったのか」
「そのときどう思ったのか」
「どうしてその行動をしたのか」
を確認し、それぞれの気持ちを整理します。
そして、必要に応じて保護者にも事実を伝えます。
子ども同士で話し合ったり、相手に謝ったりすることで、トラブルを一つの学びにつなげていくこともあります。
詳しいトラブル対応については、こちらの記事でも紹介しています。
→「幼稚園で友達とトラブルになったら?先生が大切にしている3つのこと」
どちらの対応が正しい?
ここで大切なのは、
「保育園のほうが正しい」「幼稚園のほうが正しい」ということではありません。
園によって、年齢や子どもの発達、園の方針、保護者への情報共有の考え方などが違います。
同じようなトラブルが起きても、園によって保護者への伝え方が異なることがあります。
だからこそ、子どもがトラブルに巻き込まれたときに、
「どうして相手の保護者には伝えないんだろう?」
「どうして今回は相手の名前まで教えてくれたんだろう?」
と疑問に思った場合は、園の対応方針を確認してみるのも一つです。
保護者として知っておきたいこと
子どもが集団生活をする以上、トラブルを完全になくすことは難しいものです。
大切なのは、トラブルが起きたときに園がどのように対応してくれるのかを知っておくこと。
入園前であれば、
● 子ども同士のケンカが起きたときはどう対応する?
● 保護者にはどこまで伝える?
● ケガがあった場合はどうする?
● 相手の子どもの名前は伝える?
● 子ども同士で話し合う機会はある?
などを確認しておくと、入園後に「思っていた対応と違った」となりにくいかもしれません。
園選びでは、行事や教育内容だけでなく、こうした日常の対応についても見ておくと安心です。
→「幼稚園の先生が教える、園選びでチェックしたい7つのポイント」
保育士と幼稚園教諭、両方を経験して感じたこと
保育士と幼稚園教諭の両方を経験してきて感じるのは、子ども同士のトラブルへの対応には、園ごとの考え方がかなり反映されるということです。
どちらの現場でも、子どもたちが安心して過ごせるように、トラブルが起きた後のフォローを大切にしていることには変わりありません。
ただ、保護者への伝え方や、相手の子どもについてどこまで情報を共有するのかなどには違いがあります。
「トラブルが起きない園」を探すのではなく、トラブルが起きたときに、園がどのように対応してくれるのかを知っておくことも、園選びの大切なポイントだと思います。
まとめ
子ども同士のトラブルへの対応は、保育園と幼稚園、そしてそれぞれの園によっても違います。
私が経験した保育園では、被害を受けた側の保護者に事実を伝え、相手の子どもを特定する情報は伝えないという対応でした。
一方、幼稚園では、双方の子どもから話を聞き、必要に応じて双方の保護者へ事実を伝えるという対応を経験しています。
どちらにも、それぞれの考え方があります。
だからこそ、入園前には「トラブルが起きたらどうするのか」という視点でも園を見てみると、入園後の安心につながるかもしれません。
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